障がい者施設で働く上で役に立つ資格とは?
障がい者施設には、さまざまな職種の人が働いています。資格の取得は必須ではありませんが、取得しておくと役に立つ資格はたくさんあります。今回は、障がい者施設で働く上で役に立つ資格をご紹介します。
【目次】
1.職種によって資格が必要かどうかは違う
2.障がい者施設で働くにあたって役立つ資格
3.さまざまな資格が寄り添った支援に近づく
4.今回のまとめ
1.職種によって資格が必要かどうかは違う
障がい者施設で働くために必須となる資格はありません。特に、障がいのある方の支援にあたる「生活支援員」は、無資格・未経験でも応募できる施設がたくさんあり、四日市福祉会でも無資格・未経験で入職するスタッフがたくさんいます。生活支援員は、障がいのある方の食事・排せつ・入浴などの介護、日常生活の支援、生産活動や創作活動のサポートをする仕事です。また、働くにあたっての知識やマナーを指導する「職業指導員」や、その人に合った仕事探しをサポートする「就労支援員」なども資格は必要ありません。
職種によっては資格が必要な場合もあります。たとえば「医師」や「看護師」は、利用者の方の医療的なケアをしたり、服薬などを行ったりする専門的な職業であり、医師免許や看護師・准看護師免許などが必須です。身体的な動作の回復や維持といったリハビリを行う「理学療法士」や、言語障害に対する訓練や助言を行う「言語聴覚士」として働く場合も資格が必要になります。
職種や施設の種類によって資格が必要かどうかは変わりますが、「福祉に関する仕事がしたい」「障がいのある方をサポートしたい」という志があれば、障がい者施設で働くことは可能です。
2.障がい者施設で働くにあたって役立つ資格
資格が不要の職種も多い障がい者施設の仕事ですが、キャリアアップを目指したり利用者の方に寄り添った支援をしたりしたい場合は資格取得がおすすめです。障がい者施設において役に立つ資格をいくつかご紹介します。
まずは、国家資格である「社会福祉士」「介護福祉士」「精神保健福祉士」の3つです。社会福祉士は、ソーシャルワーカーとも呼ばれる社会福祉の専門家です。受験資格を満たす方法はたくさんありますが、実務経験を経て養成施設に入る方法もあるため、働き始めてから資格取得に進むことも可能です。
介護福祉士は介護における唯一の国家資格で、身体上もしくは精神上の障がいがある方を支援するための知識や技術を身に付けた人が取得できます。こちらも実務経験を経てから受験することが可能です。精神保健福祉士は、心の病を抱えた人を支援する仕事で、精神科ソーシャルワーカーとも呼ばれています。大学や短大で指定科目を学んだり相談援助実務経験を経たりすることで受験資格が得られるそうです。
他にも、「介護職員初任者研修」「介護福祉士実務者研修」「ケアマネージャー(介護支援専門員)」などがあり、取得することで障がい者施設で働く際に役立つ知識や技術を身に付けられます。
3.さまざまな資格が寄り添った支援に近づく
ケアの幅を広げていくためには、さまざまな知識や技術が必要です。たとえば「歯科医師」です。口腔内のケアは、虫歯を予防するだけでなく、感染症や発熱、食事量の低下を予防する役目もあります。四日市福祉会にも在籍しており、利用者の方の健康を支えています。
また、放課後デイサービスなどの障がい児を対象とした施設では、「保育士」や「児童指導員」といった資格保有者が活躍しています。子どもの保育や教育にあたる専門家が関わることで、個々に寄り添った支援が可能になるのです。職業指導員や就労支援員として働くなら、「キャリアコンサルタント」の資格も役に立つでしょう。
資格は、資格保有者しかできない業務を可能にするだけではなく、取得のための勉強を通してさまざまな知識や技術を身に付けられるものなのです。
4.今回のまとめ
資格取得のための受験資格を得るためには、実務経験が必要なケースもあります。実際に働いてから資格取得に励むという流れも珍しくありません。障がい者施設には未経験・無資格からでも始められる仕事が多いため、まずは一歩踏み出してみるのもよいでしょう。