アルコールチェック義務化について
12月は、クリスマスに忘年会、お酒を飲む機会が増えてきますね。飲み過ぎ注意のこの季節についに道路交通法の改正で、安全運転管理者による運転前後のアルコールチェックが義務化されました。
安全運転管理者って?なぜアルコールチェックが義務化されたのかその背景について紹介していきたいと思います。
【目次】
1.安全運転管理者って?
2.なぜアルコールチェックが義務化されたのか?
3.まとめ
1.安全運転管理者って?
安全運転管理者制度とは、道路交通法第74条の3の規定に基づき、自家用自動車(白いナンバープレートのもの)を一定台数以上使用している事業所において、自動車の使用者が安全運転管理者や副安全運転管理者を選任し、事業所における安全運転の確保を図るための制度です。
安全運転管理者の資格要件としては、年齢が20歳以上である事(副安全運転管理者を設置する場合は30歳以上)と2年以上の運転管理の実務経験がある事です。
また名前の通り、2年以内に飲酒運転や無免許運転等の交通違反を行っていない事も条件となります。
この制度の対象となる車の所有台数としては、乗車定員が11名以上の自動車1台もしくはその他の自動車5台以上となっています。
当法人でも公用車を5台以上所有しているため、制度の対象となります。
当法人では安全運転管理者が1名1選任されており、各事業所で公用車を運転する職員に運転前後にアルコールチェッカーで測定を行っていただき、その数値を確認して記録をしています。記録の保管については、1年間の保管が義務付けられています。
2.なぜアルコールチェックが義務化されたのか?
警察庁の調べで令和4年中の飲酒運転による交通事故件数は、2167件で前年の2198件と比べ31件減少しており、死亡事故件数は、120件と示されています。こちらも前年の152件と比べて32件減少しており、その中でも飲酒運転による死亡事故は、平成14年以降の飲酒運転の厳罰化、飲酒運転根絶に対する社会的気運の高まり等により大幅に減少してきました。しかし平成20年以降は減少幅が縮小してきており、飲酒有無別の死亡事故率を見ると、飲酒運転の死亡事故率は、飲酒なしの約7.1倍と極めて高く、飲酒運転による交通事故は死亡事故につながる危険性が高いことがデータから分かります。
つまり飲酒運転による事故をより厳格に取り締まるためにアルコールチェックが義務付けられたという事です。
3.まとめ
今回のコラムを作成するにあたって、飲酒の有無で死亡事故率が約7倍も変わってくる事が分かり飲酒運転の危険さを再確認する機会になりました。
この制度の強化によって、飲酒運転による事故が減少する事を祈るばかりです。
毎日公用車を利用する身としては少々負担に感じる部分もありますが、安全に利用者さんを送り届けるためにも安全運転に努めていきたいと思います。
それでは、皆さまよいお年をお迎えください!!
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