ドラマ「silent」と「聴こえ」について
みなさんは昨年放送された大ヒットテレビドラマ「silent」をご存知でしょうか?このドラマの主人公である目黒蓮さんが演じる佐倉想には「難聴」という障害があります。このドラマをきっかけに人の「聴こえ」について考えてみたいと思います。
目次:
1.ドラマ「silent」での「聴こえ」について
2.「聴こえない」って?
3.「聴こえる」って?
4.まとめ
1.ドラマ「silent」での「聴こえ」について
ドラマをまだご覧になっていない方もみえると思いますので簡単なストーリーの紹介。主人公の青羽紬(川口春奈)と佐倉想(目黒蓮)は高校時代付き合っていた。想は卒業後上京、間もなく理由も言わずラインで別れを告げて姿を消してしまう。8年後偶然の出会いを果たした。再会を果たした二人と取り巻く人々が織り成す、せつなくも温かい物語が紡がれていく。(現在(R5.3.17)配信サービスの「TVer」で配信されています。)想は高校卒業徐々に耳が聞こえにくくなる「若年発症型両側性感音難聴」という病気を発症しました。
2.「聴こえない」って?
「聴こえない」にも様々な原因があります。「silent」で出てくる若年発症型両側性感音難聴は聴覚障害の一つです。聴覚障害とは、音をきく、または感じる経路になんらかの障害があり、話し言葉や周囲の音が聞こえなくなったり、聞きづらくなったりする状態を言います。聞こえないレベルも人それぞれで、大きな音であれば聞こえる人、補聴器などを用いればある程度聞くことができる人、全く音が聞こえない人など様々です。また、聞こえなくなるタイミグも様々で、生まれながらに耳が聞こえない人、なんらかの原因で人生の途中で聞こえなくなった人(中途失聴者)が居ます。聞こえなくなることでコミュニケーションが図れなくなったり、情報が得られなくなったりします。
3.「聴こえる」って?
みなさん「聴こえる」とはどういうことでしょうか?機能的に音を聞き取ることだとイメージされるかもしれません。しかし、中には「言葉は聞き取れるけど、その言葉の意味が分からない」「意味をはきちがえてしまう」など特徴を持つ聴覚情報処理障害(APD)という障がいがあります。この障害の原因となるものの一つに「発達障害」があり四日市福祉会が支援している方にも発達障害を持ってみえる方が居ます。
4.まとめ
いかがでしたか?ドラマ「silent」の登場人物には想のような中途失聴者以外にも生まれつき耳が聞こえない「ろう者」も登場します。四日市福祉会の利用者さんの中にも聴覚になんらかの障害がある方がみえます。ドラマの登場人物は手話や携帯電話を使ってコミュニケーションを図っていましたが、四日市福祉会の利用者さんはそういったツールを使う事が難しい方が大半です。我々支援者は「聞こえないこと」「聴こえないこと」の辛さを理解し、「静かな世界」に生きる人たちの言葉に耳を傾け、人や社会とをつなぐお手伝いができればと思います。
【参考・引用】
・silen-フジテレビ
・マドレクニニック―このような症状でお悩みの方「聴覚情報処理障害(APD)」