ほめること、ほめられること
最近誰かをほめましたか?
誰かにほめられましたか?
その時、どんな気持ちになりましたか?
【目 次】
1.ストレングスに着目
2.利用者さんの強み、職員さんの強み
3.ほめることの難しさ
4.まとめ
1.ストレングスに着目
利用者さんを支援していく中で、私たちはたくさんの場面に遭遇します。
一緒に泣いたり、笑ったり、楽しんだりするだけでなく、励ましたり、慰めたり、褒めたりしながら、同じ時間を共有しています。
利用者さんと同じ時間を過ごす事で、一人ひとりの思いに寄り添いながら、その利用者さんの「ストレングス」に着目し、個別支援計画書の作成をしていきます。
「ストレングス」とは福祉業界では、その方が持っている「強み」「力」と言われています。
2.利用者さんの強み、職員さんの強み
先日、とある研修の中で、利用者さんの事例とその方のストレングスを見つけましょうという課題を提出してもらいました。
ストレングスは以下の4つの項目に分類し記入するものでした。
・性格・人柄
・才能・素質
・環境のストレングス
・興味・関心
利用者さんの強みについて、皆さんたくさん挙げる事ができていました。
しかし研修の本当の狙いは、利用者さんの強みを見つけるものだけではなく、このようなストレングスを持った利用者さんの支援に当たっている「現場職員の強みを見つけてひたすらほめる」というお題で、OJT体験とその意識付けが研修の目的でした。
すると、途端にハードルが上がり、「ほめること」に悪戦苦闘する姿が多く見られました。
日頃、私たちは利用者さんの「いいところ」を見つけるため、アンテナを張り巡らせている訳ですが、一緒に働く後輩、同僚、上司・・といった仲間のストレングスを見つけることを疎かにしている事に気づかされました。
「あの人の夢は何かな?」
「どんな目標を持っているのかな?」
「得意な事って何だろう?」・・等と、ほめる材料を見つけるアンテナを張る事が大切になってきます。
ただ、このアンテナは高すぎると嫌がられるので要注意です。
3.ほめることの難しさ
私たちは、「ほめること」「ほめられること」に慣れていません。
よく「私、ほめられて伸びるタイプなんで」と言われる事もあるかもしれませんが、
実際、ほめられるとモチベーションは上がるけれど、調子に乗り過ぎてしまったり、逆に過度なほめ方は、嫌味に取られてしらけさせてしまいます。
相手を上手にほめて、かつ次の支援に繋がる助言も踏まえ、やる気につながる言葉がけをすることが大切だと、多くの人はわかっているけど、実践できていないのが現実でしょうか・・?
4.まとめ
教育や人材育成の場面でよく語られる山本五十六さんの名言。一度は耳にされた事があると思います。
やってみて 言って聞かせて させてみせ
ほめてやらねば 人は動かじ
耳を傾け 承認し 任せてやらねば 人は育たず
やっている 姿を感謝で見守って 信頼せねば 人は実らず
長年言われ続けていますが、実践するとなると難しい名言です。
でも、利用者さんのストレングスを見つけ、いくつも挙げられるように、後輩や、自分の周りの人の「いいところ探し」から始めてみるといいかもしれません。
「ほめ上手」「ほめられ上手」が増えると、私たちの法人理念である「周囲を大切に思い、理解に努める」こともスムーズになり、浸透していくかもしれません。