コラム

障害については様々な観点から学べる

こんにちは。私は今年度からG&Cホームブルーミングに入職しました。
みなさんは障がい者や障がい児、また障がいそのものについて福祉から学べると思いますが、福祉以外の学問から学べるのもご存じですか?
多くの方は医学や教育学と答えるでしょう。実はその他にも障がいに関わることが学べる学問が存在します。今回は実際に私が学んでいた「心理学」の観点から障がいに対してどのように支援していくべきなのかを考えていきたいと思います。

目次
1.障がいについての心理学とは
2.心理学を学んで役立ったこと
3.障がい者はどこで不満・不安を感じるか
4.まとめ

1.障がいについての心理学とは

心理学という学問の中には様々な学問がさらに分けられています。「臨床心理学」や「発達心理学」などはみなさんも聞いたことがあるかもしれません。ここまで見ると、「障がいに関する心理学はその二つの学問に入るのではないか。」と思う人もいるでしょう。
ですが平成29年から始まった「公認心理師」では、多くある学問の中でも「障害者・障害児心理学」という学問がカリキュラムとしてあります。「障がい」に限ったもので、大きくその概要と心理社会的課題・支援方法について学ぶことができます。詳しくは大学の公認心理師カリキュラムを参考にすると良いでしょう。

2.心理学を学んで役立ったこと

私が心理学を学んで役立ったことは「利用者の方の話をよく聞くこと」、そして「何を感じているのかを聞き出すこと」の二つのことを念頭に置いて支援ができるようになったことだと思います。

みなさんは「傾聴」という言葉をご存知でしょうか?心理学の中では臨床心理学、特にカウンセリングの分野で頻出する言葉です。相手の話したいことに対して耳を傾け、共感的理解を示すコミュニケーション技法の一つです。利用者の方は「話を聞いてほしい」、「理解してほしい」、「共感してほしい」という思いが強いことが多いように感じています。実際にグループホームで支援をしていても感じることは多いです。

「傾聴」は単純に話を聞くだけではいけません。1番のポイントは「否定をすることや意見を言うことは控える」ということです。相槌やうなずき、相手の内容を繰り返すことで共感的理解を示すことが出来るとされています。このような分野を学ぶことで利用者の方の支援に繋げることができるので非常に役に立っていると感じられます。

3.利用者の方はどこで不満や不安を感じるのか

障がいの概要などは福祉でも学べるので、今回は心理的課題について述べていきたいと思います。
入所施設やグループホームで生活している利用者の方が不満に思うこと、それは「障がい者として扱われること」であると考えられます。中には障がいを理解出来ていない方や、受容出来ていない方など様々な利用者が存在します。支援については次のトピックで詳しく話そうと思っているのですが、何も出来ない人として扱われることに不満を抱いている、さらには疑問すら抱いていることも決して珍しいケースではありません。

今回は私が考えてる心理的課題を話しましたが、このような課題を考えて対策や意見を出し合うことを講義で扱うこともあるかもしれません。障害者心理学や福祉心理学の醍醐味と言えばこのように課題を考えることであると私は考えています。

4.まとめ

今回は心理学にフォーカスを当てて、福祉にどう活用できるかを話しました。新卒で入社するみなさんに共通して聞かれる質問に「福祉を勉強していないが大丈夫なのか」ということがありました。実際に私も同じでした。しかし、みなさんが学んできたものは見方を変えれば必ず役立つものがあります。また福祉を勉強していないからこその新鮮な視点も必要になってくることがあります。少しでも福祉の仕事が希望の選択肢に入ってもらえたら幸いです。